こんにちは、明大前整骨院です。今回はストレートネックについてお話します。

スマートフォンやパソコンを長時間使う現代では、首や肩に不調を抱える方が増えています。その中でも特に多く見られるのが「ストレートネック」という状態です。

ストレートネックとは？

本来、首の骨（頸椎）は30〜40度の自然なカーブ（前弯）を描いており、このカーブが頭の重さを分散しながら支える役割を果たしています。ところが、長時間の前かがみ姿勢や、姿勢の崩れが続くことで、このカーブが失われ、頸椎がまっすぐに近い形になってしまうことがあります。この状態を「ストレートネック」と呼びます。

このような首の状態では、頭が本来よりも前に出るため、首や肩の筋肉が頭を支えようと過剰に緊張しやすくなります。その結果、慢性的な肩こりや首の重だるさ、違和感などを感じる方が多くなります。

進行するとどのような影響があるのか？

ストレートネックの状態が長期間続くと、首の関節や筋肉にかかる負担が蓄積し、次第に可動域が狭くなっていきます。さらに、筋肉の緊張が神経に影響を及ぼすことで、頭痛、めまい、手のしびれなどを訴える方もいらっしゃいます。症状の進行度には個人差がありますが、初期の「こり」や「だるさ」の段階で適切なケアを行うことが大切です。

一般的な対処法とその限界

一般的には、温熱療法、牽引、ストレッチ、マッサージなどによって首の緊張を和らげる方法が取られます。こうした方法は、筋肉のこわばりを一時的に和らげる効果がある一方で、「なぜ首がストレートな状態になっているのか」という原因にまでアプローチすることは難しい場合があります。

本当の原因は首だけではない？

ストレートネックは首の症状のように見えますが、実は体の土台である「骨盤」や「足の使い方」にも深く関係しています。

例えば、長時間イスに浅く腰かける姿勢や、スマホを操作するときの下を向いた姿勢が続くと、骨盤が後ろに倒れ、背中が丸まりやすくなります。すると、自然と頭が前に出る姿勢となり、それに伴って首のカーブが失われていきます。つまり、ストレートネックは「姿勢の崩れの一つの結果」ともいえるのです。

当院の考えるストレートネックへのアプローチ

当院では、ストレートネックの状態を改善へ導くために、首だけを局所的に見るのではなく、全身のバランスを重視しています。

• 骨盤の傾き

• 背骨の柔軟性

• 足首からの体重の乗り方

これらの要素が整うことで、頭の位置も自然と正しい位置に近づいていきます。姿勢は無意識のうちに習慣化されていることが多いため、単に整えるだけではなく、「整った状態を体に覚えさせること」が重要です。

そのため、施術と並行して、姿勢指導やセルフエクササイズを取り入れ、ご自身でも正しい状態を維持できるようにサポートしています。

進行する前に早めの対応を

ストレートネックは初期段階では日常の不快感程度ですが、進行すると、

• 首や肩の強い痛み

• 神経への影響（しびれ・頭痛）

• 姿勢の固定化（猫背・巻き肩）

といったように、日常生活に支障をきたすこともあります。

デスクワークやスマホ生活は、現代では避けるのが難しいものです。しかし、だからこそ早めのケアが大切です。今ある不調をそのままにせず、正しい姿勢や身体の使い方を取り戻していきましょう。